二〇〇八年、新自由主義の最先端を進むアメリカにおいて低所得者向け住宅ローンの証券化によるサブプライム問題から発する不良債権化が、アメリカ経済をはじめ世界経済を深刻な危機に陥れている。このことは、今日、ジャーナリズムにおいても新自由主義による政策の破綻であると認められている。日本においても一九七〇年代後半から新自由主義・市場原理主義にもとづく経済・社会政策が導入され、とくに二一世紀に入ってから小泉構造改革により強力に推進されてきた。
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その結果、労働、医療、教介、住宅、食料生産など人間生活の基本的領域において大々的な規制緩和がなされてきた。四半世紀に及ぶこのような政策の遂行によって労働・所得格差、医療格差、教育格差、地域格差など、様々な格差拡大、およびその延長としての貧困化現象が各領域で報告されている。すでに労働においては雇用者の三分の一が非正規労働となり、正規労働と同一労働であっても低所得で長時間労働を強いられ、くわえて、常時、雇用不安にさらされるという状態がつくられている。
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